2024年、知識ゼロから始めた米づくり終了しましたー。
もうね、米づくりとはなんたるかを心得ました。
ほぼ草との戦い。
一通り経験して気づいたこといっぱいあったのでまとめまーす
そもそもなんで米作り始めたか
米づくりを始めようと思った理由はシンプルに、将来子供が食べる米をつくってあげたいと思ったから。
ワテの家系は幸いにも祖父と、親父が米作りしてるので米を買ったことがありません。
「米ちょーだい」の一言で無限にコメが手に入ったわけです。
どんなに飢えようとも「米ちょーだい」の呪文さえ唱えればコメが湧いてでてきてたのです。
しかもMP消費0。いつでも唱えれるやつ。
そんな感じで甘い汁を吸い続けてきたわけですが、
ふと思ったのが
「親父の健康寿命がなんか短そう」
一回大きい病気もしてるし
重度アルコール依存症やし
同じこと100回くらい言うし
自分が食ってるアイスがポタポタ手に溶けてかかってるの気づかず「雨降ってきたな」とか言うし
こりゃもってあと5年くらいしか作れんのじゃないかなーと。
で、わてが米づくりせんかったら将来子供たちはスーパーで買わんといけんくなるのは可哀想やなぁー。よし、やってみよ!
つーのがきっかけです。
実際始めてみようと思うと
「大変やで」
「買った方が安いで」
「無農薬とか無理やで」
などなどいろいろ言われたけどなんとかまーできました。
結果的には物価高になったり米不足になったり自給自足の価値は思ったよりあるなーと感じてます。
大変なのは除草作業と稲刈り・天日干しだけ。あとは楽勝。
除草は農薬使う、稲刈りは委託してやってもらう。
とかやり方によっちゃ簡単にできるなーて感じですね。
稲刈りは友達に手伝ってもらってわいわい話しながら楽しかったです。
こだわったこと
実は結構珍しいくらい環境に恵まれた田んぼでして、こだわり紹介します。
- 農薬不使用
- 化学肥料不使用
- 水がキレイ
- 共有水路でない
- 寒暖差がある
- 天日干しした
今回の田んぼ、山口県岩国市本郷村っていう場所で自宅から片道1時間半かけて通ってました。
わざわざ時間かけて通ってたのはそれなりの理由がありまして、ご紹介します。
農薬使わずつくった
親が作ってる米は農薬使ってるけど、自分が作るとなると除草剤まくのなんとなく嫌やったので無農薬でつくりました。
そんかし、除草作業が鬼大変やった…。
無農薬は商売で米作るなら無理やね。自給自足レベルで作る程度の広さが限界やと思う。
幸いにも虫の被害とか病気になることもなく収穫できました。
ちなみに無農薬栽培でつくったお米は全体の0.5%以下しかないらしいです。
参考:農薬大国日本ー無農薬栽培は全体の0.5%以下という現実
科学肥料使わず作った
いろいろ作り方を勉強してくと、肥料を使わんでも米が作れることがわかったので、無肥料でつくってみました。
肥料使うと、収量は増えるけど土の中の栄養バランスが崩れて雑草が生えやすくなって結果的に農薬も必須になってお金もかかる…という意見もあったりなかったり。
自分は商売目的じゃないから収量は求めてないので、「自然」の中でできる栄養だけで作ってみました。
水がめっちゃキレイ
山口県で有名な錦川っていうキレイな川があるけど、そこよりももっと上流で冷たいキレイな湧水でつくれます。
場所さえあれば自分が住んでる防府市でももちろんよかったけど、上から流れてきた最後の水を使う立地よりは、水が発生する原点の水を使える方がいいよねってことでこの場所気に入ってます。
共有水路でなく、自分の田んぼだけの水路がある
一般的に田んぼは周辺の方と共有で水路を管理します。
周辺の方に迷惑かかるから勝手に水を止めたり流したりすることもできないし、
無農薬で作ろうと思っても自分より高い場所の田んぼが農薬使用してたら、水路から自分の田んぼに水が入ってきちゃいます。
だから「無農薬」ってほんとはうたっちゃダメなのよー。
証明できないからって理由みたいで。
わての田んぼは周辺に他の田んぼもなくて、飛散も水路からの流入もないめちゃめちゃ珍しい環境です。
寒暖差がある
本郷村は山間部なので昼と夜の寒暖差があります。
これコメが美味しくなる条件みたいです。
暖かい陽射しを受け光合成した稲はデンプンを多く蓄えます。夜になり、気温が低ければ稲の代謝が抑えられます。
秘密は昼夜の寒暖差!甘いお米の選び方とは?
そのためデンプンは消費されずに米粒の中に閉じ込めているのです。
昼と夜の寒暖差が大きければ大きいほど粘りや甘みの強い美味しいお米が育ちます。
美味しいお米の産地が山間部に多いのも、寒暖差が大きいからだと言われています。
天日干しした
本郷村あたりの地域でも天日干しはほとんど見かけなくなりました。
人によってはゆっくり乾燥させて、稲の栄養がお米に降りてきて、天日干しの方が美味しいと言ったり…
科学的根拠は不明…
大変なのは部分的なとこだけやった
お米ができるまでの工程をまとめたらこんな感じ。
- 水路管理(楽勝)
- 草刈り(ちょい大変)
- トラクターで耕す(楽勝)
- 代かき(楽勝)
- 田植え(楽勝)
- 水田内の除草(大変)
- 草刈り(ちょい大変)
- 電気柵設置(楽勝)
- 稲刈り/乾燥(大変、委託も有り)
- 脱穀(委託)
- 籾摺り(委託)
ほとんど草との戦いやった。田植え後はひたすら草とってた。
米作り=草とる作業つってもいいくらいな。
除草は農薬使う、稲刈りは委託してやってもらう。
とかやり方によっちゃ簡単にできるなーて感じですね。
稲刈りは大変やけど友達に手伝ってもらってわいわい話しながら楽しかったです。
設備費がえぐい
1年で1日しかいらんのに高くて必要な設備が多すぎ。
30年使っても稼働日30日て…
一家に1台揃えんでもシェア文化があればえーのにねー
必要な設備
トラクター
田植え機(購入)
除草機(購入)
稲刈り機(購入)
乾燥機(天日干しした)
脱穀機(委託)
籾摺り機(委託)
保冷庫(購入)
「買った方が安い」ってのはこの辺の設備費が原因やね、確信。
なるべく中古を安く手に入れたいからネットで売りに出てるの見つけて和歌山とか、熊本近くまでトラックで取りにいきました。
希望者おりましたらお米販売します
今回1反つくったわけですが、だいたい3〜4家族が1年間食えるぶんくらいあります。
値段はスーパーの相場に合わせるけど、そこらへんの米よりはだいぶ希少価値あるかなっと思っております。
ちなみに全部販売したとしても18万円にしかならねぇ。お米作りは商売にゃできんねぇ。
参考相場
スーパーの米5kg 3,000円前後
無農薬の米5kg 5,000円〜
保冷庫も買ったので2家庭分くらいなら美味しい状態で年間keepも可能です。
興味ありましたらお問い合わせくださいませー。